カオソックの歴史

4億3500万年〜3億8000万年前の石炭紀
シャンタイの陸地の侵食は、小石を大きな川へ三角州状となり流れ込み、多くの堆積物を産みます。そしてこれらの沈殿物は盆地を形造り、海へと流れ込みます。100年以上の年月をかけて海はより浅く温かくなる事で、サンゴ礁や他の海洋生物にとって、とても住み良い環境が出来上がったのです。

2億8000万年〜2億2500万年前の二畳紀
石灰岩(炭酸カルシウム)は海洋生物の生息地となるサンゴ礁を形成し、その長さはオーストラリアのグレートバリアリーフにも勝る長さを誇り、北は中国から南はボルネオまであったと言われています。以上のことから、カオソック周辺地域とタイのグラビ、中国の桂林、ベトナムのハロン湾、ボルネオのサラワックのいずれも、とても似通った地形をしていると言えます。

3億5000万年〜2億6000万年前のガロー氷河期
氷の溶解により海面が上昇するとともに、サンゴ礁も成長を進めていきました。

氷河期の終りは降水量が上昇、浸食/堆砂を繰り返し、結局はこれらの富裕な海洋生態系は、沈殿物の層へと沈没することとなりました。以上のことにより、大きな圧力とともに、地下何百メートルにも及ぶ沈殿物により、今日私たちが目にする石灰岩の岩山を形成することとなったのです。

1億3600万年前の白亜紀
花崗岩(カコウガン;石材として使用される際に御影石と呼ばれる火成岩の一種)のマグマの圧力により形成された溶解状態の花崗岩と堆積岩(タイセキガン;既存の岩石が風化・侵食されてできた礫・砂・泥、また火山灰や生物遺骸などの粒子(堆積物)が、海底・湖底などの水底または地表に堆積し、続成作用を受けてできた岩石)との間で化学反応を起こし、タングステンとスズを蓄積させる結果となりました。

6600万年〜300万年前の第三紀
インドプレートとユーラシアプレートの衝突により、ヒマラヤが形成され、タイの陸地が時計周りに東南へ移動しました。石灰岩、砂岩、花崗岩の岩石は隆起、屈折し、雨や川の水により浸食され、地上に姿を現すこととなったのです。

現在
雨水は多雨林の落ち葉に浸透し、流れる酸性の水によって、石灰岩は侵食され、私たちが今日目にする美しいカースト地形へと変化を遂げたのです。